よくある質問

1)特に多いご質問

Q1-01アスピリン喘息に貼付剤は影響しますか?
A1-01

インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム水和物などの酸性非ステロイド系消炎鎮痛剤が含まれる貼付剤は、お薬の成分が皮膚を通して血液の中に入り、気管支を収縮させて喘息を起こす可能性がありますので、喘息の既往歴のある方は十分注意して下さい。

Q1-02赤くなったり、発疹(ぶつぶつ)が出るなど肌に合わないときはどうすればいいですか?
A1-02

お薬の成分が皮膚に接触したことにより起こるもので、一次刺激性とアレルギー性があります(接触皮膚炎)。
すぐにはがして水かぬるま湯でよく洗って下さい。可能であれば石けんなども使って患部をやさしく洗い流して下さい。ゴシゴシ強く洗わないで下さい。
ステロイド軟膏の外用、抗ヒスタミン剤の内服などで治療しますが、詳しくは医師、薬剤師又は登録販売者にご相談下さい。

Q1-03発疹が出たことがあるが、貼付剤を使えますか?
A1-03

非ステロイド系飲み薬や貼付剤が原因で発疹などが出た方、アトピー性皮膚炎の方は、医師、薬剤師又は登録販売者にご相談下さい。
貼付剤はお薬ですので、かぶれなどの副作用を起こすことがあります。
また、皮膚が弱くご心配な方は、使用前に腕の内側の皮膚の弱い箇所に、1~2cm角の小片を目安として半日以上貼り、発疹・発赤、かゆみ、かぶれなどの症状が起きないことを確かめてからご使用下さい。
副作用は、各製品の「使用上の注意」をご参照下さい。

Q1-04温感パップ剤をはがしてからお風呂に入ったら、痛みを感じたのですが問題ありませんか?
A1-04

はがした直後にお風呂に入ると、温感成分による痛みを感じることがありますので、入浴1時間前にははがし、入浴後も30分くらいたってから貼って下さい。

Q1-05皮膚が弱いのですが、貼付剤を使う上でコツはありますか?
A1-05

皮膚が弱い、かぶれ易い人は、例えば昼または夜のみ貼るなど時間を短くして肌への負担を軽くします。
温感パップ剤と冷感パップ剤では温感パップ剤の方がよりかぶれ易いので、冷感パップ剤でかぶれた人は温感パップ剤を避けることをおすすめします。
また、ご心配な方は、使用前に腕の内側の皮膚の弱い箇所に、1~2cm角の小片を目安として半日以上貼り、発疹・発赤、かゆみ、かぶれなどの症状が起きないことを確かめてからご使用下さい。

2)使用方法について

Q2-01パップ剤の冷感と温感はどのように使い分ければいいですか?
A2-01

冷感パップ剤は、メントールなどの冷感刺激のある成分を加えているので、冷たくスースーした感じがします。
一方、温感パップ剤はトウガラシエキスなど温感刺激のある成分を加えているので温かく感じ、血管を広げ患部の循環を良くする効果があります。
患部がはれていて熱をおびている場合は、急性の炎症と考えられるので冷感パップ剤をおすすめします。
また、血のめぐりが悪かったり疲れからくるこりや腰痛などの慢性症状の場合は、温感パップ剤をおすすめします。
どちらか迷う場合は、患部を冷やしたときと温めたとき(入浴時など)で痛みがより和らぐと感じた方のご使用をおすすめします。
なお、温感パップ剤は冷感パップ剤に比べて皮膚への刺激が強く、発赤・発疹などが出やすいとされています。また、貼っている所をコタツやホットカーペットなどで温めると、刺激が強くなることがあります。

Q2-02妊娠していますが、貼付剤を貼ってもいいですか?
A2-02

フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム配合の製品は使用しないで下さい。
インドメタシン、ロキソプロフェンナトリウム水和物配合の製品は、医師、薬剤師又は登録販売者にご相談下さい。
サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール配合の製品は、これまで問題なく使用されてきましたが、類似成分の経口剤・坐剤で胎児に副作用が起きたとの報告があり、安全性が完全に確立しているわけではありません。妊娠中は可能な限りお薬は控えて頂くのが基本となります。

Q2-03病院でもらったパップ剤が余ったので、家族にあげてもいいですか?
A2-03

医療機関で処方されたお薬は、本人以外が使用しないで下さい。

Q2-04貼付剤の袋を開けたら、どれくらい使えますか?
A2-04

保管状態にもよりますが、チャックをしていても微量ながらお薬の有効成分や水分が徐々に揮散していくため、効果が乏しくなったり、粘着力が低下する可能性があります。開封後おおむね1ヶ月くらいを目安としてご使用下さい。

Q2-05使用期限を過ぎたものは使えますか?
A2-05

使用はお控え下さい。

Q2-065~6日を超えて使用してはいけませんか?
A2-06

5~6日間使用しても症状が良くなる兆しがない場合、何か別の疾患で痛みや炎症が起きている可能性も考えられますので、医師、薬剤師又は登録販売者にご相談下さい。

Q2-07授乳期の貼付剤などの使用について教え下さい。
A2-07

貼付剤のような外用薬は経皮吸収により効果が現われるので、内用薬よりも有効成分の血中濃度は低くなり、母乳中に出ることはほとんどなく、問題はないと考えられます。
乳児の代謝・排泄機能は月齢とともに成熟してくるため、新生児期(生後28日未満)を避ければ、貼付剤を使っても問題はないと考えられます。
国立成育医療研究センターのホームページでは国内外の医学的研究報告に基づき、授乳期に安全に使用できると思われるお薬のリストを公表しており、この中にはインドメタシン、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム水和物が含まれています。

Q2-081日の使用制限が2回までとなっていますが、1度貼ったら何時間後に貼り替えるのがいいですか?
A2-08

7~8時間を目安として、最大でも12時間で貼り替えて下さい。貼付剤ははがした後もしばらくは効果が持続していますので、はがした後にすぐ貼り替えないで1~2時間は皮膚を休ませると、かぶれなどが起こりにくくなります。

参考:剤形・成分別用法用量及び使用可年齢

剤形 主な有効成分 用法・用量 年齢制限
パップ剤 サリチル酸メチル 1日1~2回
サリチル酸グリコール 1日1~2回
インドメタシン 1日2回を限度 15歳以上 ※0.375%のみ11歳以上
フェルビナク 1日2回を限度 15歳以上
ジクロフェナクナトリウム 1日1回2枚まで 15歳以上
テープ剤 フェルビナク 1日2回を限度 15歳以上
ジクロフェナクナトリウム 1日1回2枚まで 15歳以上
ロキソプロフェンナトリウム水和物 1日1回4枚まで          1日1回2枚まで(大判) 15歳以上
液剤 インドメタシン 1日4回を限度
週50mLを超えない
11歳以上
フェルビナク 1日2~4回 15歳以上
ジクロフェナクナトリウム 1日3~4回
週50mLを超えない
15歳以上
ゲル剤 インドメタシン 1日4回を限度
週50gを超えない
11歳以上
フェルビナク 1日2~4回 15歳以上
ジクロフェナクナトリウム 1日3~4回を超えない
週50gを超えない
15歳以上
点鼻液剤 ナファゾリン塩酸塩      (鼻炎スプレー:クロルフェニラミンマレイン酸塩、ベンゼトニウム塩化物) 1回1~2度ずつ、1日1~5回
適用間隔3時間以上
長期連用しない
7歳以上
ベクロメタゾンプロピオン酸   エステル 左右の鼻腔内にそれぞれ1回1度ずつ噴霧、1日2回(朝・夕)、1日最大4回(8噴霧)まで
使用間隔3時間以上
1年間に3ヶ月を超えて使用しない
18歳以上
エアゾール剤 クロトリマゾール       (水虫パウダースプレー:リドカイン、クロタミトン、グリチルレチン酸、l-メントール、酸化亜鉛) 1日数回

 

Q2-09病院で処方されたお薬と併用してもいいですか?
A2-09

医療機関の服薬指導に従って下さい。

Q2-10一度に何枚まで貼ることができますか?
A2-10

一度に何十枚と貼らなければ特に問題ありませんが、1日1袋程度が目安です。
ただし、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム水和物配合の貼付剤のように、一度に貼る事のできる枚数に制限のあるものがございますのでご注意ください。

(例)ジクロフェナクナトリウム含有貼付剤:7×10㎝サイズは2枚まで                                              ロキソプロフェンナトリウム水和物含有貼付剤:7×10㎝サイズは4枚まで、10×14㎝サイズは2枚まで

Q2-11効能・効果に記載されている症状以外(例えば、慢性関節リウマチ、坐骨神経痛など)でも使用できますか?
A2-11

記載されている症状以外への使用はお止め下さい。
また、記載されている症状であっても、5~6日貼っても改善がみられない場合、何か他の原因で痛みや炎症を起こしている可能性がありますので、医師、薬剤師又は登録販売者にご相談下さい。

Q2-12パップ剤と目薬を一緒に保管してもいいですか?
A2-12

貼付剤に含まれるメントール等は揮発しやすく、点眼容器を透過して、点眼液にしみこんでしまうことがあるため、パップ剤と目薬はできるだけ別に保管して下さい。

Q2-13液剤の適切な使用方法を教えて下さい。
A2-13

容器を軽く握り、ラバー部分を患部にやさしく押し当てて使用して下さい。
容器を傾けたまま、強く握ったり、必要以上に患部に押し当てる時間が長いと液だれすることがあります。また、キャップはしっかり締め、容器を立てた状態で保管するようにして下さい。

Q2-14MRI検査やCT検査時に貼付剤を貼ったままでもいいですか?
A2-14

MRIでは導電性のある特殊な支持体(アルミ蒸着ポリエステルやアルミ箔)の貼付剤(パッチ)を貼ったまま検査を受け、火傷を負った事例が米国で報告されています。
通常のパップ剤・テープ剤ではそのような報告はありませんが、事前にはがして頂くのが原則です。
CTでは影が映り、検査に影響を与えることもありますので、同様にはがして下さい。

3)製品又は成分について

Q3-01貼ってもはがれてしまうことがあるのはなぜですか?
A3-01

貼付剤は基本的に良好な粘着力を保つよう処方されていますが、皮膚が汗や水でぬれていたり、体質や場所により皮脂が多いとはがれやすくなる場合があります。
また、何度も貼り直したりすると粘着力が落ちてしまいますのでご注意下さい。
なお、はがれやすい場合は、必要に応じて、包帯、粘着テープ等で固定して下さい。

Q3-02温感パップ剤を貼ったけど、冷たく感じるのはなぜですか?
A3-02

温感パップ剤の温感は、トウガラシエキスなどの作用によるもので、カイロなどのように自ら発熱するものではありません。
温感パップ剤も水分を多く含んでいるため、最初は冷たく感じますが、温感成分により徐々に温かくなります。温感の感じ方は、貼った体の部位によっても感じやすいところ、鈍いところがあります。
例えば首筋は比較的温感を感じやすく、お尻などは温感を感じにくいといわれています。人によっても感じやすさが異なり、また、発汗の状態・体調・季節・使用環境などによっても異なることがあります。

Q3-03同じ袋に入っていたパップ剤だけど、以前使ったときと感じが違うのはなぜですか?
A3-03

開封後何カ月も経っていると、水分やパップ剤に含まれる一部の成分が蒸発して、感じ方が変わることがあります。
また、チャックがしっかり閉じていない場合も変質の原因になります。
保管及び取扱い上の注意に従い、高温・直射日光を避け、なるべく涼しいところに保管して下さい。

Q3-04有効成分の働きを教えて下さい。
A3-04
成分 作用
サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、インドメタシン、フェルビナク、
ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム水和物
消炎鎮痛
l-メントール、dl-カンフル 冷感刺激
トウガラシエキス 温感刺激
トコフェロール酢酸エステル 血行促進
ナファゾリン塩酸塩 血管収縮
クロルフェニラミンマレイン酸塩 抗ヒスタミン
ベンゼトニウム塩化物 消毒殺菌
ベクロメタゾンプロピオン酸エステル 局所抗炎症
クロトリマゾール 抗真菌
リドカイン 局所麻酔
クロタミトン 鎮痒
グリチルレチン酸 抗炎症
酸化亜鉛 収れん・消炎・保護
Q3-05おでこなどに貼る冷却シートとパップ剤では、何が違いますか?
A3-05

基本的な構成成分はよく似ていますが、パップ剤には鎮痛・消炎成分が含まれているので、打ち身、捻挫、肩こりなどに効果があります。
冷却シートには有効成分が含まれていません。含まれた水分による冷却と清涼成分により心地よい冷感を与えます。

Q3-06パップ剤の種類によって鎮痛作用の強さに差がありますか?
A3-06

パップ剤の中に含まれている薬の成分によって、第一世代、第二世代といった言い方で分類されることがあります。
第一世代のパップ剤は主に炎症や痛みを抑えるサリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、冷たいと感じる神経を刺激して痛みや痒みを抑えるカンフル、メントールなどが含まれています。第一世代のパップ剤は、一般的に作用が緩和と言われています。
一方、第二世代のシップ剤は非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)であるインドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム水和物などが皮膚から炎症部分に浸透し、痛みやはれ、熱感を起こすプロスタグランジンという物質の産生を抑えることで効果を現します。

Q3-07パップ剤には、においがするものとしないものがあるのですか?
A3-07

サリチル酸メチル、カンフル、メントールを含むパップ剤には特異なにおいがありますが、サリチル酸グリコールはにおいが強くありません。
インドメタシン、フェルビナクなどを含むパップ剤には、含まれるその他の成分によりにおいのするものとしないものがあります。

Q3-08パップ剤とプラスター剤(テープ剤)は何が違いますか?
A3-08

パップ剤は水分含有量が多く、保湿効果が高いことと厚みがあることが特徴で、患部を温かく、又は冷たく感じさせたりするものがあります。なお、温かく感じさせるタイプも貼った直後は水分による冷たさを感じることがあります。
プラスター剤(テープ剤)は有効成分を薄いテープ状の布に塗り、より密着性を増したものです。水分が少なく患部を冷やすということはありません。
柔らかく伸縮性や粘着性に優れていることから、関節などの屈曲・可動部位に適していますが、皮膚に密着性が高いため、勢いよくはがすと表皮を痛めてしまうことがあります。特に高齢の方の場合皮膚が薄くなっているので注意が必要です。

Q3-09パップ剤の薬が肌に残ってしまったが問題はありませんか?
A3-09

ご使用環境などにより、まれにパップ剤のお薬がお肌に残ってしまうことがあります。
特に足の裏は、かさついていることも多く体重がかかることがあるため、お薬が残りやすくなります。
その場合は目立つつまめる様なお薬をできるだけ取り除いたあと、水やぬるめのお湯で洗うか、タオルなどでやさしく拭って下さい。

Q3-10ドーピング禁止物質は含まれていますか?
A3-10

弊社の医薬品は2021年世界アンチ・ドーピング機構(WADA)禁止表国際基準記載のドーピング禁止物質に該当していません。
ただし、鼻炎スプレーに含まれるナファゾリンは、点鼻を含む局所使用が認められていますが、何回も多量に使用して体内に吸収されると、アンチ・ドーピング規則違反が疑われる可能性があります。
また、温感製剤に含まれるトウガラシエキスは生薬であり、その全ての詳細な内容成分を把握することが困難なため、冷感製剤のご使用をおすすめします。

Page top